慢性上咽頭炎を治して自律神経を整える

からだ, 分子栄養学

分子栄養学では、体内で慢性的な炎症が起こっていると、食事の改善やサプリメント摂取を行ってもあまり効かないことがあると言われています。炎症の火消しに栄養素が大量に使われてしまうからです。

急性の炎症はわかりやすいですが、慢性の炎症は知らないうちに起こっていることがよくあります。いちばん気をつけたいのは腸の炎症。そのほか、歯周炎なども慢性炎症です。そして、よく見られるのが慢性上咽頭炎だそうです。

上咽頭というのは、いわゆる「のどちんこ」の奥にある部位で、風邪を引いて急性炎症が起きると痛む場所です。風邪でもないのに、ここが慢性的に炎症を起こしている状態が慢性上咽頭炎です。風邪を引いたときのような自覚できる痛みがなくても炎症は起こっていることがあります。鼻詰まりや後鼻漏(のどに鼻水が垂れる)をはじめ、頭痛や肩こりが生じることもあるのです。

慢性的に炎症があるというのは免疫が過剰に働いている状態で、元気になりすぎた免疫細胞たちが全身を動き回って、自己免疫疾患を起こすこともあるそうです。腎炎などの臓器の炎症や皮膚のアレルギーの原因が慢性上咽頭炎だということもめずらしくないのだとか。

そして、上咽頭は視床下部に近いので、自律神経にも影響します。そもそも、自律神経の乱れが免疫の異常を引き起こして慢性上咽頭炎を作り出すとも考えられていますが、慢性上咽頭炎はさらに自律神経の乱れを悪化させるという悪循環になっていきます。

この慢性上咽頭炎に有効な治療方法がBスポット療法です。いたってシンプルで、塩化亜鉛を塗った綿棒で炎症箇所をこするだけ。実際に炎症があると、綿棒に血が付きます。ただ、これがものすごく痛い。

Bスポット療法については、2,3年前から知っていたし、私には慢性の鼻炎があるので、まず間違いなく慢性上咽頭炎だろうと思ってはいたのですが、なにしろ痛いというので、これまで治療を受ける勇気が出ませんでした。それで、自分で鼻うがいをしてやり過ごしていたのです。

この冬になって、空気が乾燥してきたせいか、鼻の奥がツーンとするようになりました。ああ、やっぱり炎症、あるよね、と思って、覚悟を決めてBスポット療法を受けに行くことに。

予想通り、痛いのなんのって。涙ちょちょぎれました( ;∀;)。でも、思ったほどひどくはなかったらしく、綿棒にそれほど血は付いていませんでした。どうやら、鼻うがいをしていたのがよかったようです。

痛みはその日いっぱい続きましたが、次の日の朝はいつになくスッキリと目が覚めてびっくり(私はいつも寝覚めが悪いのです)。鼻の通りもいつになく良い。次の週に再度治療を受けに行きましたが、しばらく通い続ける覚悟をしていたものの、調子が悪くなったときだけ来ればいいとのこと。2回目の治療の後、天気が悪くなったんですが、いつもは低気圧だと眠くなることが多いのに、眠くなりませんでした。自律神経が整ったせいでしょうか。

Bスポット療法は保険適用なので費用もそれほどかからず、おススメの療法です。ただし、痛いのだけは覚悟してくださいね(^^;)。それがイヤであれば、鼻うがいをやってみるといいですよ。上咽頭は、マメなケアが必要な場所なのです。