薬用植物園見学会に参加してきました

ハーブ, 植物

先週、日本メディカルハーブ協会主催の薬用植物園見学会があって、東京都立薬用植物園に行ってきました。何年か前に行ったことはあるけれど、ガイド付きの見学会で行くのは初めて。

この時期の見どころは、ケシ園。

「あへん法」で禁止されている品種を栽培しているのは、日本ではここと高知県立牧野植物園だけだそうです。「美しい花には毒がある」ですね~。花は1日で終わってしまうのだとか。医療用のモルヒネはケシから作られますが、栽培禁止なので、輸入しているようです。

ご覧の通り、鉄柵が張り巡らされていて、近づくことはできません。鉄柵の隙間から手を入れて、スマホのズームで撮っています。うっとりするような美しさと、物々しい厳重な管理とのミスマッチが奇妙な雰囲気を生み出していました。おまけに、すぐ脇のスペースには大きな穴が掘られていて、押収したケシが埋められるのだとか。

薬用植物園だけあって、有毒植物のコーナーが充実していました。去年、日本のハーブセラピスト講座を受講したときに習った植物も実際に見ることができました。たとえば、ハシリドコロ。

この植物の根からはロートエキスが抽出されます。芽生えがフキノトウと似ているので、間違って食べてしまうことがあるそうですが、アトロピンなどのアルカロイドが含まれるので、嘔吐や手足のしびれなどが起こります。名前の「ハシリ」は食べると錯乱して走り回ることに由来するのだとか。

そのほかにも、季節柄、樹木も花を咲かせているものが多くありました。初めて見たのがヒトツバタゴ。別名ナンジャモンジャ。「ナンジャモンジャの木」ってよく聞くけれど、いったいどんな木なんだろうと思っていましたが、とても大きな木でした。

ベニバナトチノキも鮮やかな花を咲かせていました。

温室もあって、「腎臓のハーブ」と呼ばれるクミスクチンの花がちょうど咲いていました。「猫のひげ」とも呼ばれているので、初めて見ましたが、すぐにわかりました。写真だとわかりづらいのですが、先端がほんのりと紫色をしていて、とてもオシャレな感じです。

自分で観に行くのも楽しいけれど、やっぱりガイドさんの解説があるといろいろ学べていいですね。来年こそは、個人じゃ入れない、製薬会社の薬用植物園見学会に参加したい!