土星と天王星~どこまで常識を踏まえて個性を発揮するか

占星術

去年と同じく、今年も土星と天王星がスクエアを形成しています。10月には、ぴったり90度に。そのときには、どちらも逆行中です。去年から度々繰り返されたスクエアはこれが最後。忘れ物を取りに行くような感じです。スクエアなので厳しいですが、しそびれたことをやるチャンスが最後にもう一度与えられるとも言えるかもしれません。

このとき土星は水瓶座の18度、天王星はおうし座の18度です。サビアンではそれぞれ19度になりますが、土星の水瓶座19度のシンボルは「消し止められた火事」、天王星の牡牛座19度のシンボルは「新しく形成される大陸」。

土星の側からすれば、天王星的な予測不能な大惨事を食い止めるような感じでしょうか。ただ、このシンボルでは、これまでの経験則にこだわらずに、その場の状況に応じて適切に対処する臨機応変な能力が必要とされます。

そして天王星の側は、土星的な偏見や常識を超えて単純なものの見方をすることで、新しい価値基準を生み出します。大海の中に形成される大陸は、新たな世界観の誕生とも見ることができます。

来年には、破壊と再生の星、冥王星が水瓶座に入り、山羊座と水瓶座を行ったり来たりして、2025年には完全に水瓶座入りします。ここ数年続いてきた、古いものから新しいものへ行きつ戻りつしてきた状況が終わり、いよいよ本当に新しい時代に突入しそうです。

個人レベルでは、これまで古い慣習や常識に縛られて生きづらかった個性的な人は、かなり生きやすくなるんじゃないでしょうか。逆を言えば、長い物には巻かれろ的に無難なことしかせずに、周りに合わせてばかりで個性を育めなかった人は、生きづらくなるのかもしれません。

いわゆる発達障害的な人は、世間では「普通」を目指して欠けている部分を人並みに近づけることが重視されますが(世の中でやっていくには確かにある程度は必要なのだけれど)、凸凹の出っ張った部分をさらに突出させて強みにしていくことも大事なはずです。

「個性を育む」なんてことをわざわざ言うのは、とても日本的なこと。「個性」なんてものは、あるのが当たり前なのだから、欧米ではわざわざそんな言葉は持ち出さないようです。「和を以て貴しとなす」が重視される日本では、口では「個性は大切」と言いながら、和を乱しがちな個性というものには実際には眉をひそめがちですが、これから時代は変わります。和を大切にする協調性も大事だけれど、みなとは違う、自分なりの考えややり方を磨いていくことも必要。