牡牛座のボディ・マインド・スピリット
牡牛座の季節ももう終わり。ギリギリになりましたが、牡羊座に続いて、牡牛座についてもボディ・マインド・スピリットの観点から考えてみたいと思います。今回も、太陽星座だけの話ではなく、牡牛座に天体が集まっていたり、アセンダントや健康を表す6ハウスのカスプが牡牛座である場合や、牡牛座支配星の金星の強調なども関連してくるかもしれません。
牡牛座は地の不動宮のサイン。支配星は金星です。春が牡羊座で勢いよく始まった後、牡牛座の時期は春真っ盛り。色とりどりの花がかぐわしい香りを漂わせるこの時期は、牡牛座・金星的な五感を楽しませてくれます。
牡牛座・金星と人体
牡牛座に対応する身体の部位は、喉、首、扁桃腺、耳、声帯、甲状腺。牡牛座は体液や水分が停滞しやすく、リンパ系も関連することがあります。
体格はどちらかというとがっちり。牡羊座がエネルギッシュな反面燃え尽きやすいのに対し、牡牛座は生命力を人生全体を通じて均等に使います。長生きするサインのひとつだという研究結果もあるそうです。
「滞る」という傾向から、代謝が悪くなり、老廃物の滞りや栄養の吸収不良なども起こりがちです。あまり身体を動かさなかったり、美食家だったりすると、肥満にもなりやすくなります。アーユルヴェーダでいえば、カパに相当するでしょう。
喉や耳の炎症や扁桃腺の腫れが起きたり、甲状腺機能低下症になったりもしやすいかもしれません。甲状腺機能低下も代謝を低下させます。
栄養不良から起こるLow T3症候群
甲状腺機能低下症に似た状態にLow T3症候群というものがあります。甲状腺ホルモンにはT3とT4の2種類がありますが、甲状腺の病気ではないのにT3だけ低下する状態です。T4が活性化されたものがT3なのですが、T3に活性化されずにリバースT3という不活性型に変換されてしまいます。これには、副腎から分泌されるコルチゾールも関係しているそうです(つまり、副腎疲労があるとT3の値にも影響してくるのです)。Low T3は、低栄養状態が原因で、エネルギーを使わないようにして生命を維持するための生体防御反応です。低栄養状態はダイエットや食欲不振などから起こることがありますが、漢方の大建中湯が効いてLow T3症候群が治ったという報告もあるようです。
滞った老廃物や水分の排泄を促す
ハーブは、滞った老廃物の排泄や消化を促進する苦味のあるものや、血液循環を改善し、代謝を促す辛味のあるものがお勧め。金星のハーブであるタイムは苦みがあり、気管支炎や扁桃炎に使えます。同じく金星のハーブ、ヨモギはミネラルがたっぷりで、カリウムによる利尿作用でむくみの解消が期待できます。ほかにはエルダーフラワーも金星のハーブで、利尿作用に加えて、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといったカタル症状を鎮めてくれます。また、ドクダミ(天体の対応は不明)もカリウムをたっぷり含み、利尿作用のほか、解毒作用もあるので、老廃物の排泄を促してくれます。
牡牛座は甘味や塩味を好みますが、甘味は肥満のもとだし、塩分は水分を溜め込むんでむくみが生じやすいので、控えた方がいいでしょう。カリウムは余分な塩分や水分を排泄してくれるので、生野菜をたっぷり食べること。茹でるとカリウムが水に溶けだしてしまうので注意。
ティッシュソルトは、水分調整と毒素排泄に役立つNat. Sulph.が牡牛座に対応づけられています。
現状に執着せずに無常観を培う
牡牛座は浮ついたところのない、慎重で信頼できるタイプですが、頑固で柔軟性がなく、物質面を重視しすぎる傾向もあります。見た目の美しさを重視するあまり、外見にコンプレックスを抱きやすく、自己価値感の低さから、過度なダイエットに走ったり、摂食障害に陥ったりすることもあるかもしれません。また、安全・安心を求める気持ちが強すぎると、失うことや変化に対する不安も大きくなります。それは、甲状腺機能低下と相まって、抑うつ状態になる危険もはらんでいます。
物事が移り変わるのは自然の摂理。そうした無常観を培うには、マインドフルネスがお勧めです。五感感覚の研ぎ澄まされた牡牛座は、身体の感覚をただひたすらあるがままに観察するというマインドフルネスはやりやすいのではないかと思います。からだの「感じ」にフォーカスするフォーカシングも向いているでしょう。変化が嫌いな自分や漠然とした不安がどんなものなのか、掘り下げてみるにはよい方法です。
五感を通じた癒し
牡牛座に向いていそうな活動は、ガーデニングなどの植物療法。土に触れながら、色鮮やかな花を眺め、匂いを嗅ぎ、ハーブであればお茶にして味わうのもいいですね。五感をフルに活かしましょう。
香りを味わうアロマセラピーや音を味わう音楽療法もぴったりです。陶芸も、手で土をこねて実際に触れられる美しいものを作るというのはとても牡牛座的です。
それから、じっとしていがちな牡牛座にはとにかく運動。むくみの解消のためにストレッチするのもいいですね。ちょっとがんばって山歩きをすれば、自然にも触れ合え、森林浴にもなります。
オーストラリアン・ブッシュフラワーエッセンスでは、変化を嫌がる傾向にボウヒニアが使えます。ひっきりなしに心配してしまう場合はクロウェア。物質的に失うことへの怖れにはドッグ・ローズ。肉体的な自己嫌悪にはビリー・ゴウト・プラム。
牡牛座や金星の強調が見られる人にすべてが当てはまるわけではありませんが、参考にしてみてくださいね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません