乙女座のボディ・マインド・スピリット
乙女座の季節ももう終わりです(いつも終わるギリギリの頃にアップ(汗))。今回は乙女座のボディ・マインド・スピリットについて考察してみました。これは、太陽が乙女座の場合だけでなく、乙女座への天体の集中や、アセンダントや健康を表す6ハウスが乙女座だったり、乙女座の支配星の水星に緊張がみられる場合など、さまざまなケースがあります。
乙女座は柔軟宮の地のサイン。夏から秋へとエネルギーが移り変わる時期です。秋は実りの時期でもあります。乙女座の象徴は処女ですが、それが表す純潔と完全性を求めます。支配星である水星は双子座も支配していますが、双子座が外部とのやりとりによって情報を収集し、拡散することにエネルギーを費やすのに対し、乙女座のエネルギーは内に向かい、集めた情報を分析します。トート・タロットで乙女座に対応するカードは「#9 The Hermit」。この隠者が連れているのは冥界の番犬ケルベロス。そして、乙女座には豊穣の女神デメテルとその娘ペルセポネが関連づけられていますが、ペルセポネは冥界の王ハデスに冥界に連れていかれてしまいます。つまり、乙女座は深いところに意識が向かう、内省も表すのです。
乙女座・水星と人体
乙女座は冷・乾のサイン。アーユルヴェーダではヴァータが近いタイプです。ほっそりとして痩せ気味。きちんとしていて、神経質なところがあるので、緊張状態にあることが多く、心配性でもあります。完璧を求めるあまり、自分に自信をもてないこともあるでしょう。乙女座に関連づけられている人体部位は、主に大腸・小腸・十二指腸などの腹部、膵臓。また、乙女座の能力として識別力が挙げられますが、肝臓の栄養素の分解や代謝、毒素の解毒といった「仕分け」機能も乙女座に関連づけられています。消化酵素やインスリンも乙女座に関連します。便秘をはじめとする腸の問題が起こりやすく、ヴァータ的なタイプなので、SIBO(小腸内細菌異常増殖症)を起こしてお腹が張ったりすることもあるかもしれません。膵臓に関連して、糖尿病や低血糖といった血糖調節不良も乙女座的な病気です。脳と腸が自律神経やホルモンなどを介して影響しあうことを脳腸相関といいますが、ストレスによって腸に問題が出ることもあるでしょう。腸の細胞と細胞のつなぎ目がゆるくなって、食べ物が充分に分解されないまま通過してしまうリーキーガットにも注意が必要です。リーキーガットは食物アレルギーの原因となります。
いまここにいて、物事をあるがままに受け入れることを学ぶ
乙女座は、獅子座のエゴの強さから抜け出し、他者の役に立つ人間を目指します。細部に注意が向くので、自分や他人のちょっとした欠点も気になってしまい、批判的になることもあるでしょう。そのため、自分の過去の言動を内省し、分析力の高さも裏目に出ると、脳内反省大会をしがちです。また、未来に注意を向けて、完璧を目指します。つまり、「いまここ」にいないのです。そうした乙女座タイプに適しているのは、「いまここ」に注意を向けるマインドフルネス瞑想やヴィパッサナー瞑想。客観的に物事を見るのは得意ですし、感覚を観察することは地のサインの乙女座にはピッタリです。上手くいっていないことや間違っていることに注意が向きがちですが、いまここにいて、物事をあるがままに、欠点のある自分や他者を受け入れられるようになることが乙女座の課題。また、「木を見て森を見ず」になりがち。すべてはそのままで完璧なのだということを受け入れること。そして、自分にも他人にも失敗を許すことです。
食事療法が効果的
身体面では、食事療法が効果があるかもしれません。リーキーガットでは、小麦に含まれるグルテンや乳製品に含まれるカゼインが腸の細胞のつなぎ目をゆるめてしまうので、控えることが重要です。リーキーガットの修復にはグルタミンが使えます。骨付き肉を煮込んだボーンブロスがおすすめです。ただし、グルタミン→グルタミン酸→GABAと体内で変換されるのですが、人によっては(発達障害のお子さんなど)グルタミン酸→GABAの変換が上手くいかず、不眠になったりするかもしれません。その場合は、ケルセチンやベルベリンが使えます。ベルベリンはオウバクに入っていますが、市販の生薬「百草丸」(胃腸薬)にも入っています。
また、カンジダ菌が増殖していることも多いので、カンジダ菌のエネルギー源となる糖質も控えめにする必要があります。カンジダ対策としては、オレガノオイルやグレープフルーツシードエキスが使えます。善玉菌を増やすことも大切なのですが、SIBOがある場合には、かえって小腸内(大腸と違って、本来は細菌はそんなにいない)で細菌が異常増殖してガスを発生し、下痢や便秘を引き起こすので注意が必要です。SIBOの場合は、一般によいとされている食物繊維やオリゴ糖や乳酸菌も症状を悪化させます。発酵性のある糖質(FODMAP)を避ける「低FODMAP食」が必要です。
血糖調節不良に関しても、極端な糖質制限は控えるべきですが、急激に糖質が上がらないものを食べ、いわゆる血糖値スパイクを起こさないように工夫することが大切。先に野菜やタンパク質を食べてから、糖質を食べると、血糖上昇が緩やかになります。食前に桑の葉茶を飲むのもいいでしょう(ギムネマもいいですが、苦くてまずいので)。血糖値が急上昇しやすいのは、なんといっても異性化糖。「ブドウ糖果糖液糖」などとして、いろんなものに入っています。人工甘味料も、血糖値を上げないためによく使われていますが、実は腸内環境を荒らしやすく、耐糖能をかえって下げる(糖に反応して血糖値が上がりやすくなる)ことが動物実験でわかっています。
乙女座の問題に使えるハーブとフラワーエッセンス
乙女座の支配性である水星のハーブには、フェンネルがあります。フェンネルは消化を促し、駆風作用もあるので、お腹に溜まったガスにも有効です。また、ラベンダーも水星のハーブ。乙女座の高ぶりがちな神経を静めてくれる鎮静作用があるので、芳香浴やオイルマッサージで使ったり、バスソルトに加えるなどしてリラックスしましょう。双子座の記事で紹介したバレリアンも神経を静めてくれます。
オーストラリアン・ブッシュフラワーエッセンスで乙女座的な問題に使えるものはいくつかあります。他人のあら捜しをしたり、批判的になったりする傾向には、イエロー・カウスリップ・オーキッド。自分の理想に固執し、過剰に自己改善に注力する完璧主義には、ハイバーシア。人に尽くして与えてばかりで受け取ることをしないときには、フィロセカ。自分の健康について過剰に気にする場合は、ピーチフラワード・ティートリー。このエッセンスは、血糖調節不良にもエネルギー的に働きかけます。また、便秘などの大腸の問題には、ボトルブラシ。そして、人のお世話ばかりして燃え尽きる前に、アルパイン・ミント・ブッシュを摂りましょう。
ティッシュソルトでは、特に膵臓で重要になる、Kali Sulph(硫酸カリウム)が乙女座に対応付けられています。
上記のことは乙女座や水星の強調が見られる人にすべて当てはまるわけではありません。でも、参考になるものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません