蠍座のボディ・マインド・スピリット

からだ, こころ, ハーブ, フラワーエッセンス, ホリスティック, 占星術

蠍座の季節が終わろうとしています。今回は蠍座についてボディ・マインド・スピリットの視点で考察してみます。これは、太陽や月が蠍座の場合だけでなく、蠍座への天体の集中や、アセンダントや健康を表す6ハウスが蠍座だったり、蠍座の支配星の火星や冥王星に緊張がみられる場合など、さまざまなケースが考えられます。

蠍座の季節は秋の真ん中から終わりにかけて、風が冷たくなり、植物の葉が色づいてくる頃です。この後、落葉し、植物たちは死んだようにみえますが、春になると再び芽を出します。このことは蠍座のテーマのひとつである死と再生を上手く表しているように思います。蠍座を象徴する動物はもちろんサソリですが、蛇もそうです。蛇の脱皮も古いものを手放して生まれ変わるという蠍座のひとつの側面を表しています。寿命を迎えると自ら炎に飛び込んで死に、再び甦るフェニックスもそうです。

トートタロットで蠍座に対応するのは「#13 Death」のカード。

このカードが表しているのは、肉体の死ではなく、自分の中の不要になったものを手放すということです。それは長い時間をかけて染みついた信じ込みや思いグセかもしれないし、不要な感情やネガティブな行動かもしれません。そうしたものを思い切って断ち切り、棄てて、新しい自分になる。それが蠍座の表す「変容」です。そのためには、自らを深く掘り下げることが必要になります。

蠍座・火星・冥王星と人体

蠍座は不動サインの水のエレメント。水なので陰のエネルギーが強いですが、古典占星術では火星が支配星で、蠍座のマーク♏は火星のマーク♂と似ています。そのため、アーユルヴェーダで言えば、カパに近いけれども、ピッタの要素もときどき出てくるような感じです。体格はがっしりとしていて、髪の毛はしっとりして豊か。

対応する臓器は、大腸、生殖器、膀胱。大腸は不要なものを手放すところ。小腸を司る乙女座のマーク♍が内に丸まっているのに対して、蠍座のマーク♏は表に排泄することを表しているかのようです。排泄を行う肛門も蠍座は司ります。老廃物を排泄するという意味で、皮膚の毛穴や汗腺も司るという見方もあります。

不動サインの水で基本的にカパ的な体質なため、滞りやすく、不要な代謝物が蓄積しやすい傾向があります。大腸で滞るといえば便秘が思い浮かびますが、便秘による腸内環境の悪化は万病のもと。便秘だけではなく、下痢やクローン病などもあります。

大腸以外で考えると、前立腺の問題や性欲の低下、生理不順、膀胱感染や痔などが挙げられます。

影の統合、そして宝を持ち帰って分かち合う

蠍座は古くは火星が支配星と考えられてきましたが、その火星のエネルギーをもって物事を深く掘り下げていきます。同じく火星が支配する牡羊座では、エネルギーは外に向かうのに対し、蠍座ではエネルギーは内に向かいます。また、天秤座が表向き調和を保とうとするのに対し、蠍座は人との感情的な深い結びつきを欲します。また、物事の表面的な部分だけではなく、裏側にあるものを探りたいという気持ちをもっています。

不動+水がネガティブに出ると、物事の暗い面ばかり見てそこに留まってしまうことがあります。そうなると、気も滅入りがちになるでしょう。また、対人関係では、相手に執着すれば、支配的になったり、恨みを抱いたりすることになります。そうした負の側面、自分の影の部分をどうやって消化して統合していくかが鍵となります。その薄暗い部分は、もしかしたら、家系で受け継がれてきたものかもしれません。そして、暗闇の中に降りて行ったら、自分の中にある宝も見つけ、それを持ち帰って世の中の人びとと分かち合うことが大切です。

蠍座の問題に使えるハーブとフラワーエッセンス

老廃物を出すために発汗を促すには、火星のハーブ、生姜が使えます。ネトルも同じく火星のハーブで、老廃物の除去を促します。前立腺の問題にはソウパルメット(ノコギリヤシ)、婦人系の不調にはチェストベリーやラズベリーリーフ。腸内環境の改善には、タンポポコーヒーとして知られているダンディライオンが使えます。このハーブに含まれるイヌリンはプレバイオティクスとして作用し、腸内環境を整えます。便秘にはサイリウム。センナ、ダイオウ、アロエなどの刺激性の下剤も使えますが、作用が強すぎる場合は避けた方がいいでしょう。毒出しにはドクダミが使えますね。

オーストラリアン・ブッシュフラワーエッセンスでは、大腸の問題や便秘、手放すことが難しい場合にはボトルブラシ。いろんなことを手放して次の段階に進むときは、ボトルブラシも入ったトランジション・エッセンスというコンビネーションエッセンスがお勧めです。

復讐心や恨みつらみにはマウンテン・デビルやラフ・ブルーベル。許すことが難しい場合にはダガー・ハキア(許しのワークについてはこちらを参照)。感情の毒出しにはピュリファイング・エッセンスが使えます。自己開示をしたがらない傾向にはフランネル・フラワー。フランネル・フラワーは性的トラウマにも使えますが、性的トラウマにはそのほかにウィステリアやフリンジド・バイオレットも役立ちます。

ティッシュソルトでは、Calc Sulph(硫酸カルシウム)が蠍座に対応付けられています。化膿によいそうですが、滞りを促してくれるとのことのようです。

上記のことは蠍座の強調が見られる人にすべて当てはまるわけではありません。でも、参考になるものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。