壮年期になって発達障害に気づいたら~第五段階 受容

発達障害

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発達障害の診断とアイデンティティについて、最後の第五段階です。

『壮年期のアスペルガー症候群』では、最後の第五段階を「受容」としています。

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

ガイド 壮年期のアスペルガー症候群:大人になってからの診断は人生をどう変えるか

以下、拙訳:
「自閉症当事者が最終的に自分自身を受け入れるとき、受容がアイデンティティの危機の終わりの印となります。このプロセスの一環として、内面にある否定的な信念を取り除き、自分が活用できる明らかな「天賦の才」を大切にし、自分のアイデンティティの真実に長い間逆らってきたことについて自分自身を許すことが必要になります。もちろん、何十年にもわたって自分が受けてきたひどい扱いについて、多くの人や組織を許すことも必要となるでしょう。」

診断を受けるにしても受けないにしても、自分に発達障害があるかもしれないという事実に一度気づいてしまったら、気づかなかったことにする、というのはなかなか難しいんじゃないかという気がします。

それならば、やはり乗り越えていくしかないですよね。一般的によく考えられている「発達障害は障害だから今さら発達しない」というのを信じ込んでしまったり、障害があるのは劣っていることだと思っていたりすると、確定診断がプラスにつながるとは思えません。

発達障害者によくみられる栄養の偏りを直すなどすれば歳がいってからでもまだ十分に発達する余地があります。私なんか、人生半世紀になろうというのに今さら発達しまくってます(笑)。

発達障害的な特性は、プラスに働くことも大いにあります。たとえば、私はあまりしゃべらない方なので聞き手になることが多いのですが、人の悩み事というのは私からすると「なんで?」と思うことがよくあるんです。まあ、医者お墨付きの変わった脳みそですからね。考え方が違うんでしょう。それで、普通は「そうだよね、大変だよね~」なんて相槌を打たなきゃいけないところを、「そんなことしなくてもいいんじゃん?」なんてポロっと言ってしまうんです。

これって、コミュニケーションルールとしてはNGなのかもしれないけれど、実際には、悩んでいる本人は「そんな大変なことは本当はしたくないんだけどするのが当たり前だと普通思われているから仕方なくやっている」ことが結構あって、「そんなことしなくてもいいんじゃん?」というのが救いの言葉になったりするらしいです。「そういってくれて、ホッとした」と言われることがしばしば。

私は昔から、「はだかの王様」に出てくる子どもになった気分になることがよくありますが(多少分別がつくようになった今では抑えているのだけど)、誰も勇気がなくて言えないけど誰かに言ってほしいことを言うのが発達障害者のひとつの役割のひとつなんじゃないかって気もします。あんまり嬉しくない役割ですけどね(みんな言えよ、って思うことがある)。

これはあくまで一つの例ですけど、こうした発達障害の負の要素に一見見えるものをポジティブな視点で捉え直していくことが診断後には必要だろうと思います。

あきらかに発達障害的なのに、全然そんなこと気にせず生きている人はいっぱいいると思いますが、自己肯定感の高さによるのでしょうね。

大人になってから診断に至るケースでは、自尊心は低い場合が多いのではないかと思います。

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