ホロスコープが示す代謝

からだ, 分子栄養学, 占星術

Judith Hillの『Medical Astrology』を読んでいたら、天体と代謝の関係について面白い記述がありました。

太陽と火星のアスペクトがあると、代謝が促進されるのだそうです。特に、コンジャンクションやスクエアだと、代謝が過剰になるのだとか。この場合、熱が奪われやすく、お腹もすきやすいので、こまめに食事を摂って、身体を温かくすることが必要とのこと。

逆に、太陽と土星のアスペクトは代謝を下げるのだそうで、このアスペクトのある人は、太陽と火星のアスペクトのある人ほど食欲は旺盛ではないそうです。特に、太陽と土星のコンジャンクション、スクエア、オポジションは過剰に代謝を下げるそう。

四元素では、代謝がよい順に、火、風、水、地となるそうです。たとえば、太陽と土星のアスペクトがあっても、太陽が牡羊座だったりすると、相殺されるわけです。土星までの天体がどの星座にあるかによっても、代謝の亢進と低下のバランスが変わってきます。

そして、アセンダントの星座も加味します。火か風の星座であれば代謝は速く、水か地の星座であれば、代謝は遅い。

最後に、遅い代謝を表す土星と金星が支配する星座(山羊座、牡牛座、水瓶座)(天秤座は考慮しないそう)にいくつ天体が入っているか、そして速い代謝を表す太陽と火星が支配する星座(牡羊座、獅子座、蠍座)にいくつ天体が入っているか。

以上のことを全部考慮して代謝のバランスを見るのだそうです。

私はというと、アセンダントは地の星座で、地の星座にはほかにもいくつか天体が入っているのだけれど、太陽と火星が獅子座でコンジャンクションなので、代謝は過剰なのだと思います。食べてもすぐにお腹が空いてしまうし、昔から燃費が悪いなと思っていましたが、このことを知って納得。

火星といえば、副腎を司る天体でもあります。火星は闘いの星。闘うためにはエネルギーが必要ですし、「闘争か逃走か」状態になれば、アドレナリンが副腎髄質から分泌されます。また、ストレスが多くなると、副腎皮質からコルチゾールが過剰に分泌されて、いわゆる副腎疲労になりやすくなるでしょう。副腎疲労というのは正式な病名ではなく、視床下部-下垂体-副腎皮質系のHPA軸が正常に機能しなくなった状態を指します。

副腎疲労がひどくなると、やる気もおきず、ぐったりした状態になるのですが、初期段階では自覚しにくいようです。以前に分子栄養学の講座の質疑応答で、「副腎疲労初期の患者さんを見分ける方法は何か」という質問に対して、講師の医師の方が「初期の方は自覚がないので、まず診察を受けには来ません」と答えていたのが印象的でした。コルチゾールが出にくくなってもアドレナリンで動いているような状態で、本人は元気なつもりなので、病院を受診するようなことはないのだとか。

そういう場合は、カフェインを摂ってアドレナリンを出して無理やり動いているようなこともあります。カフェインなしでは動けないようなら要注意です。そういえばカフェインは代謝を促進しますよね。「カフェイン=火星」でしょうかね。刺激物ですし。副腎疲労ではカフェインは厳禁ですし、血糖値を上げるコルチゾールが出にくくなっているので、低血糖にならないようにこまめに補食をすることが必要です。実は私も、分子栄養学を学び始めてから気づいたことですが、以前はかなり副腎疲労気味だったようです(コルチゾール検査をしなくても、血液検査や毛髪ミネラル検査の結果などから推測できるのです)。

天体が示す代謝の状態からも、副腎疲労のなりやすさが読み取れるかもしれませんね。