副腎疲労とアダプトゲンハーブ

からだ, こころ, ハーブ, 分子栄養学

少し前に、エゾウコギというハーブについて書きました。ストレス適応力を高めるハーブを「アダプトゲンハーブ」と呼ぶのですが、先日『アダプトゲン』という本を見つけました。アダプトゲンハーブをテーマに書かれた本はほとんどないと思うので、とても貴重です。ハーブ各論も充実していて、読みごたえたっぷり。

アダプトゲンには明確な定義はないようですが、この本によると、無毒で、ストレス適応力を高め、身体機能を正常化させる、自然の恒常的代謝機能調整作用があるハーブ、だそうです。神経内分泌系や免疫系を「再調整」して治癒を促し、ストレスによる病気の予防に使えます。

アダプトゲンハーブには、アシュワガンダ、甘茶蔓、アムラ、エゾウコギ、黄耆、何首烏、甘草、枸杞子、グドゥチ、紅景天、五味子、シャタバリ、シラジット、西洋人参、太子参、朝鮮人参、党参、冬虫夏草、ホーリーバジル、ラポンティカム、霊芝などがあります。この本には載っていませんが、マイタケもそう。

ストレスにいいということは、副腎疲労にもいいんじゃないかなと思っていました。分子栄養学では、副腎疲労にアシュワガンダやロディオラ(紅景天)を使うので、ほかのアダプトゲンハーブも効果があるんじゃないかと思っていたのです。

副腎疲労と一般に言われていますが、ストレスなどによって単に副腎が疲れるというだけではなく、視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸が上手く働くなるということです。

で、この本には、アダプトゲンは「HPA軸の代謝調整作用によって、強いストレス負荷状態やアンバランスな状態を再調整する」としっかり書いてありました。

アダプトゲンハーブの中には、冬虫夏草や朝鮮人参など、高価なものもありますが、比較的安価なものもあるし、聞きなれない名前のハーブでも、iherbなどで簡単に買えるものもあります。

本格的に副腎疲労になってしまったら、サプリメントの方がいいかもしれませんが、ハーブティーにして飲んだり、食事に上手く取り入れたりすれば、副腎疲労の予防ができます。

私は、以前にも書いたように、ホーリーバジルエゾウコギにローズヒップをリンゴ酢と非加熱ハチミツを加えて飲んでいます。ここ1ヵ月くらい、毎日飲んでいますが、普通ならストレスが溜まるようなことでも、結構ケロッとしているし、イライラすることもあまりなく、疲労回復も早いのです。あとは、枸杞子(クコの実)を雑穀と一緒に入れてご飯を炊いています。

ストレスが溜まってきたり、気分が冴えないときには、カフェインを摂りたくなることがよくあるかと思います。頭をしゃっきりさせて、ストレスと闘う感じですよね。でも、カフェイン摂取は元気の前借り。カフェインはコルチゾールやアドレナリンを分泌させるので、結局のところ、副腎に負担がかかるし、カフェインが切れると急にテンションが下がります。

カフェインが欲しくなってきたら、代わりにアダプトゲンのハーブティーを飲むようにするといいですよ。しばらく続けると、違いが出てきます。