カフェインとADHD

からだ, こころ, ハーブ, 分子栄養学, 栄養療法, 発達障害

f:id:Manakawase:20210629190916j:plain

 

ちょっと前に、図書館で『カフェインの真実』という本を見つけました。この本については、こちらにも書いたのですが、カフェインがポピュラーになった経緯から、合成カフェインについてまで詳しく書かれていて、とても読みごたえがありました。

ストレスによる睡眠障害を起こしやすい人の方がカフェインの影響も受けやすいとか、カフェインに弱い人がカフェインを摂ると強い不安感が生じるといった研究結果も紹介されています。

それで、カフェインと発達障害についての論文ってないのかなと思って調べてみたところ、やはり数は少なく、無料で読めるものとなるとほとんどないに等しいのですが、思春期のADHDの人を対象にカフェイン摂取と睡眠について調べた論文が見つかりました(こちらを参照)。

この研究では、思春期のADHDの人とADHDでない人を対象にして朝・昼・晩の1日あたりのカフェイン飲料の摂取回数と睡眠との関連について調べています。午後のカフェイン摂取と自己申告による睡眠問題との関連はADHDの有無を問わず、どちらの群でもみられたそうですが、ADHD群は非ADHD群よりも、午後や夕方にカフェインを摂取する傾向が2.47倍高かったのだそうです。

ADHDの人では、午後や夕方の時間帯にADHDの薬が切れると、「セルフメディケーション」の手段としてカフェインを使用することがあるとこの論文には書かれていますが、午後以降には、副腎皮質から分泌されるコルチゾールの濃度が低下することも関連しているのでしょう。発達障害者はそもそもコルチゾール濃度が低いとも言われています(こちらを参照)。

カフェインはコルチゾールの分泌を促しますが、無理矢理分泌させれば副腎に負担がかかるわけなので、副腎疲労につながります。カフェインと言うと、コーヒーを思い浮かべますが、カフェインが入っているのはコーヒーだけではありません。この研究の被験者は12~14歳ということですが、この年代だとコーヒーをたくさん飲むようなイメージはありません。でも、カフェイン飲料にはほかにも、紅茶や緑茶などもあり、意外と知られていませんが、清涼飲料水にも入っています。昔と違って、今では清涼飲料水は2Lのペットボトルに入って売られているので、一気に大量に飲んでしまうこともあるかと思います。緑茶であれば、夕飯のときに子どもにも出している家庭もあるかもしれませんよね。大人では、栄養ドリンクに入っているのを知らずに大量摂取している人も意外に多いのでは。

前述の本で紹介されていて興味深かったのは、ストレスの多い生活を送りながらカフェインを大量に摂っていると、健康な人でも「聞き違い」を起こすことがあるという研究結果です。「聞き違い」とか「見間違い」によるミスって、よくありがち。ADHDだから、ではなくて、単にカフェインの摂りすぎだったりすることもあるかもしれませんよ。

一気にやめると頭痛などの離脱症状が起きることがあるので、上手に減らしていきましょう。

こちらもご参考に。