壮年期になって発達障害に気づいたら~第二段階 怒り

少し前に、壮年期の発達障害の診断はアイデンティティの危機を伴うことがあると書きました。
今回は、第二段階の「怒り」についてです。
『壮年期のアスペルガー症候群』では次のように説明されています。
「第二段階は怒りです。そのため、多くの人たちに対して、たとえば、嫌がらせを受けたことについて家族や雇用主に怒りを感じたり、単に自分が自閉症スペクトラム障害であることに怒りを感じたりするのはよくあることです。
ジェン・バーチは、少しのあいだ怒りを感じたことを次のように認めています。
『少し後になって忍び寄ってきたのは、自分の自閉症スペクトラム障害を理解したときには43という歳になっていたことや、本当の問題が何なのかを偶然発見する以前に心理的な辱めを受けたりしたことに対する怒りでした。』」
確かに、診断が遅くなるほど対処が遅れて不利益を被るわけなので、怒りも大きくなるかもしれません。 「なんでこんな大事なこと、今まで誰も教えてくれなかったの!?」なんて、無性に腹が立ったりもします。とはいえ、誰も知らなかったのだから、誰に腹を立ててもしゃーないんですが。
とはいえ、誰も知らなかったのだから、誰に腹を立ててもしゃーないんですが。
それから、診断過程では当然、生育歴も訊かれます。その際に過去のあれやこれやを思い出しては、怒りが湧いてきたり、涙が出たりするんですよね。いわゆるフラッシュバックです。
でも、この段階にもいつまでもいるわけにもいきません。
フラワーエッセンスでこの時期を乗り越えようということであれば、使えるエッセンスはいくつかあります。私は経験上、ポピュラーなバッチレメディーよりもオーストラリアのブッシュフラワーエッセンスの方が強力に効くと感じるのでブッシュエッセンスをよく使います。
まずは、怒りにはダガーハキア。特に、身近な人たちに対する恨みつらみがある場合に有効です。どちらかというと、そうした感情をあまり表に出さずに内にこめてしまうようなタイプの人向きです。
このエッセンスは、2週間摂った後に行うゆるしのワークがあるのですが、これがなかなか強力です。
邪魔の入らない静かなところで独りになって目を閉じ、深呼吸してゆったりとした状態になります。
それから自分が恨みを感じている人たちの姿が目の前に現れるように願います。1回に一人ずつ、相手の姿が見えたり、存在が感じられたりしたら、自分と相手のおへそからそれぞれコードが出ているのを想像し、それを結びます。
相手の名前を呼び、「私があなたを恨んでいるのは~に対してです」と相手に対して恨みや憤りを感じていることをすべて言います。
全部言い終わったら、相手の名前を呼び、「私があなたに対して抱いている恨みを私は開放します。私はあなたを愛しており、あなたを許します」と言って、「許します」というときに、自分の手でハサミをつくり、想像上のコードを切ります。
このプロセスを2回繰り返し、終了したら、今度は相手が自分に対して恨んでいると思われることを言います。同様にして2回繰り返します。
詳細は、この本に載っています。
1人について行うだけでもかなり時間がかかるのですが、実際やってみると、相手にも言い分があったのだということがよくわかります。以前、知り合いに試してもらったところ、それまで身体が重く感じられて動くのもやっとだったのに、ワークの後で嘘みたいに身体が軽くなったそうです。
もうひとつのエッセンスは、マウンテン・デビル。ダガーハキアが怒りや恨みをあまり表に出さない人向けであるのに対し、マウンテン・デビルは身近な人だけでなく、世の中全体を憎む傾向があって、口を開けば他人を批判しがちな人向けです。嫉妬心が強い場合にも有効です。
そのほかには、サザン・クロスも役立ちます。このエッセンスは、被害者意識や不満が強い場合に使えます。たとえば、「今頃になって発達障害の診断を受けるだなんて人生って何て不公平なんだ」とか、「人生は苦労の連続だ」などと感じている場合です。サザン・クロスはそうした人が前向きに人生に取り組めるように促してくれます。
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