眠る前には自分をねぎらう

こころ, タロット, 日々の工夫

 

最近よく目にするのがこのカード。

ソードの10です。カードのタイトルは「Ruin(破滅)」。ハートが剣で貫かれ、6番目の剣が折れてしまっています。6番目というのは、カバラの生命の木でティファレトを表し、ティファレトに対応する天体は太陽です。つまり、心が折れ、生命力がなくなってしまっている状態。このカードの背景にある状況はさまざまですが、お話をよくうかがってみると、多くの人に共通するのが、考えすぎ、他人のことを気にしすぎているということです。

ソードの10のひとつ前のカードがソードの9。

これも見ているだけで苦しくなるようなカードです。タイトルは「Cruelty(残酷さ)」ですが、私が師事したレオン・サリラ先生の『魔術師のトートタロット』では「自己批判」となっています。その通り、ソードの10が出た人たちによく見られるのは、他人のことを気にしすぎて、自分の言動がまずかったんじゃないか、と自分を責めてばかりいるということです。自分に自信がないからというのがあるのだと思いますが、自己評価が他人の言動に左右されてしまっているとも言えます。その結果、太陽(自分らしさ)が失われてしまうのです。

確かに他人からどう思われるかというのは、多くの人が気になるものですが、人の意見は千差万別なので、いちいちそれを気にして合わせていたら、キリがありません。やはり、自分の軸をしっかりもっていないと他人の顔色ばかり窺うことになってしまいます。そして、大切なのは、他人の一挙手一投足を気にすることではなく、大きな目標に目を向けること。

とはいえ、「そんなこと簡単にできるわけないじゃない!」と思う人もいるでしょう。そういう場合は、まずやめてほしいのは、脳内反省大会です。その日の自分の言動を振り返って、「うあああー、あんなこと言わなきゃよかった」とか「あの人、もしかして私のこと怒ってる?」とか延々と考えてしまうことがあるのなら、まずはそれをやめましょう。特に、寝る前に反省大会をやると、精神的なダメージがかなり大きいです。実は、他人から批判されるよりも、自分で自分を批判することの方がダメージが大きいのではないかと思います。だって、他人から批判されたのが1回だったとしても、自分でそのことを脳内で何度も繰り返して、さらには自分で自分を責めていたら、1回どころじゃなく、何百回、何千回、ときには何万回と批判されていることになるんですから。

寝る前にやるべきことは、反省大会ではなく、自分へのねぎらい大会。「今日もがんばった。お疲れ!」と自分に声をかけてあげましょう。失敗したことがあったとしても、それはそのときの自分の精一杯だったのです。

寝る前に、ノートに3つ、その日がんばったことを書き出すのもいいでしょう。さんざんでダメダメだと思っていた日でも、何かしら見つかります。「何にもない!」と思っても、「遅刻せずに会社に着いた」とか、「仕事がきちんと片付いた」とか、「そんなの当たり前!できなきゃマズいでしょ!」とツッコミが入りそうなことでもいいんです。自分の心の中にしまっておけば、誰に何かを言われる筋合いはありません。それを書き出して、「今日もオッケー!」と思って床に就くと、眠りの質も改善します。私も以前は自己批判ばかりしていましたが、心の中で「仕事終わっちゃった、すっご~い!(終わらなきゃ困るんだが)」とか、いちいち自分をほめることを繰り返していたら、ずいぶんメンタルは強くなりました(もちろん、これ書いた後も「ブログ記事書けた!すごい!」とほめます)。バカらしいと思わずに、ぜひ一度試してみてくださいね。